平成30年 6月 定例会 平成30年御所市議会6月定例会会議録(第7号)平成30年6月21日(木曜日)午前10時00分
開議---------------------------------------議事日程第2号 平成30年6月21日(木曜日)
開議宣告---------------------------------------日程第1
一般質問---------------------------------------本日の会議に付した事件 日程に同じ
---------------------------------------出席議員(13名) 1番 齋藤 聡 2番 中谷文雄 3番 川本雅樹 4番 山田秀士 5番 生川真也 6番 池田靖幸 7番 武藤公介 8番 南 満 9番 川田大介 10番 杉本延博 11番 松浦正一 12番 小松久展 13番 安川
勝---------------------------------------欠席議員 なし
---------------------------------------説明のための出席者 市長 東川 裕 副市長 北岡一郎 教育長 秋元直樹 理事 上中健児 総務部長 奥田公夫 総務部参事 境内陽之介 企画部長 森川 剛 市民安全部長 野尻 修 福祉部長 坂本 泉 環境建設部長 崎山富藏
環境建設部参事 琴原照雄
教育委員会事務局長 桑原信治 水道局長 岡本一行 総務課長
中尾健治---------------------------------------事務局職員出席者 事務局長 榊 芳弘 事務局次長 木下嘉敏 総務係長 嶋谷直美 速記者
久保田祐子--------------------------------------- 午前10時00分開議
○議長(小松久展) ただいまより6月定例会を再開いたします。
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○議長(小松久展) これより本日の会議を開きます。
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○議長(小松久展) 日程に入ります。 本日の日程は一般質問となっておりますので、通告順により、11番、松浦正一君の発言を許します。11番、松浦正一君。 〔11番松浦議員登壇〕
◆11番(松浦正一) 11番、松浦正一でございます。ただいま議長より発言許可をいただきましたので、さきに通告いたしております件につき質問いたします。答弁のほどよろしくお願い申し上げます。 まずは、御所市における文化財の保存と整備状況について質問いたします。 我が市における文化財は、長い歴史の中で生まれ、育まれ、今日まで守り伝えられてきた貴重な市民の財産であります。歴史や文化を正しく理解するためには欠くことのできないものであります。このため、文化財の保存、活用を図ることは極めて重要であります。 御所市のホームページの文化財についてという項を読んでみますと、御所市には、太古から現在に至るまでの長い歴史があり、多くの貴重な文化財が現存しています。私たちは、これらの文化遺産を守り、現在に活用し、未来に継承してゆかねばなりません。このため文化財課では、幾多の先人たちが残した偉大な足跡を知り、「
文化財保護法」「奈良県
文化財保護条例」「御所市
文化財保護条例」に基づき、埋蔵文化財の発掘調査、伝統的な建造物等の保存及び活用、祭礼などの伝統的行事の保存等に積極的に取り組んでまいりますとあります。 文化財保護のための総括的法律として、国には
文化財保護法という法律が制定されております。
文化財保護法では、有形文化財、無形文化財、民俗文化財、記念物、文化的景観、
伝統的建造物群に分類し、そのほかに、埋蔵文化財、文化財の保存技術に加えて、御所市においては人権文化の文化財を保護の対象にしています。 御所市では、縄文時代後期に入ると、小林遺跡、玉手遺跡で明瞭な遺跡が知られるようになる。晩期には、玉手遺跡では集団土器棺墓、
観音寺本馬遺跡では、平地式住居を伴う集落が営まれるようになる。弥生時代には拠点的な大集落として鴨都波遺跡が出現するほか、市内各所に集落が知られるようになり、広範囲に小区画水田が営まれていたことが示されております。 このような豊かな前史を経て、とりわけ古墳時代に入ると、全国的にも特筆すべき遺跡や古墳が多く知られるようになる。これは当確地が、古事記、日本書紀が天皇家の外戚として権勢を誇ったと伝える葛城氏の本貫地であったことと、あるいはその本宗家滅亡後は葛城県に編入されること、また、葛地区については、平安時代に至っても、高位高官を輩出した大豪族、巨勢氏の本貫地であったことによるところが大きいと記されております。 我が御所市には、かけがえのないすばらしい文化財の歴史があり、現実にすばらしい史跡や古墳が点在し、重要な指定文化財があります。 そこで伺います。 今日まで調査、発掘してきた御所市の文化財がどのようにして保存されているのかお聞きしたいと思います。 また、今日まで、民間委託を含め何件の発掘調査をされてきたのか。その中で御所市が誇れる特記すべき重要な価値ある文化財があればお示しいただきたい。国、県、市、指定文化財、登録文化財、埋蔵文化財、有形、無形、民俗文化財、記念物、文化的景観、
伝統的建造物群等、そして、人権のふるさと御所の人権文化に分けてお答えください。 次に、市内に点在する一級の史跡や文化財を活用し、知名度を高めて、誇りの持てる御所市にしたいとの市民の皆様方の切なる声を受けて、その声に応えるために、史実と観光を受けて、各課において文化財を活用されていることと思います。企画観光施策にも活用されていると思います。活用された代表的なものを何点かお示しください。 次に伺います。 平成24年3月30日付で御所市教育委員会が作成されました
秋津地区史跡整備計画基本計画によりますと、「
秋津地区史跡公園への思い」と題して東川市長が次のように述べられております。最後のくだりのほうでございますけれども、これらの古墳・古墳群は、とてつもない潜在能力を持っておりながら、整備が進んでいないためにアピールできていないのです。そこで、この現状を打破するために将来の整備の指針とするべく、この
秋津地区史跡整備基本計画を策定しました。約6年前に策定されたものでありますけれども、御所市が全国に誇れるこの史跡を、単なる文化財としての位置づけだけではなく、御所市を元気にするために活用する貴重な材料と捉え、この計画をもとに、各機関と具体的な協議を初め、実際に行動を起こしたいと思いますと市長は結んでおられます。 今現在、この計画の進捗状況を教えてください。 また、各機関と具体的な協議を初め、実際に行動を起こすと言っていますが、どのような機関と協議されたのかお示しください。 次に、市長及び教育長に伺います。御所市の文化財についての見識を伺いたいと思います。教育長におかれましては、すばらしい貴重な御所市の文化財を、学校教育を通じて子供たちに歴史を伝えていくための郷土教育についての考えもお示しくださいますようお願い申し上げます。 以上で壇上の質問を終わります。答弁は自席で伺い、再質問も自席でいたしたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。
○議長(小松久展)
桑原教育委員会事務局長。
◎
教育委員会事務局長(桑原信治) 文化財の保存等につきまして幾つか質問がございましたので、私のほうから回答させていただきます。 市内の遺跡の発掘調査終了後、整備事業まで完了しているのは、御所市の水泥北古墳、水泥南古墳のみです。名柄遺跡の濠の部分については、埋め戻し後、現地に石垣を復元しています。鴨都波1号墳の埋葬主体の粘土槨は現地で地下保存となっており、地上にはその位置を示すサインがペイントされております。なお、その出土物は文化財課で保管のほうを現在しております。南郷遺跡群については、圃場整備工事に伴い、切り土部分は消滅していますが、盛り土部分については水田の地下に保存されております。
極楽寺ヒビキ遺跡も、圃場整備工事に伴う発掘調査で発見されましたが、その重要性に鑑み、現在、
全面盛り土工法として水田の地下に保存されています。 続きまして、調査等の件数等の質問がございました。総トータルというのは難しいのですが、年間を通じて個人住宅建物に伴う発掘調査は3件程度、
民間受託発掘調査は1件から2件程度、史跡指定に伴う調査も必要に応じて実施しています。このほか、軽微な開発に伴う立ち会い調査が年間30件程度、今現在ございます。 それから、御所市が誇れる特記すべき重要な遺跡というご質問がございました。室宮山古墳は、墳長238メートルで、5世紀前半においては県下最大の規模を誇り、国でも唯一、現地で竪穴式石室におさめられた長持石棺を見ることができるため、見学者が後を絶ちません。 葛城氏については、5世紀ごろですが、名柄遺跡、
掖上鑵子塚遺跡などが挙げることができます。その実態については、いまだ明らかとはなっておりません。南郷遺跡群や
極楽寺ヒビキ群については、先ほど答弁させていただいたとおりでございます。 巨勢氏、6世紀以降となるかなとは思うんですけれども、このかかわっての遺跡といたしましては、先ほど言いました水泥北古墳、水泥南古墳のほか、県史跡の稲宿新宮山古墳、
樋野権現堂古墳や、今後国史跡にしようとしている
條ウル神古墳があります。 このほか国史跡巨勢山古墳群、これは5世紀から7世紀のものですけれども、総数700基と日本最大級の群集墳ですが、実態解明のためにはさらなる調査が必要であると考えております。 続きまして、文化財の種類についてご質問がございました。 国史跡は、指定順で、室宮山古墳、巨勢寺塔跡、高宮廃寺跡、金剛山、水泥古墳が、先ほど言いました北、南、2基でございます。巨勢山古墳群の6件です。県指定史跡は、
樋野権現堂古墳、稲宿新宮山古墳の2件です。
県指定有形民俗文化財は、鴨都
波神社祭礼渡御図絵馬でございます。また、
県指定無形民俗文化財は、東佐味の六斉念仏、茅原のトンド、御所の献灯行事で、市指定には蛇穴の蛇曳き汁掛け祭りがあります。 国の重要文化財の建造物は、高鴨神社、安楽寺塔婆、中村家住宅で、県指定建造物は、高
鴨神社摂社東神社、名柄神社、市指定建造物には、伏見の八幡神社と2つの摂社、それから鴨都波神社がございます。 続きまして、天然記念物といたしましては、県指定の大川杉、市指定の葛城山のギフチョウがあります。 それから登録文化財は、中井家住宅の主屋、それから座敷棟、土蔵の3件です。 このほか重要文化財や重要美術品の仏像など6件、県指定の彫刻が1、工芸品が1、市指定文化財計7件などがあります。 なお、本市には現在のところ、文化的景観並びに伝統的建物群に指定されているものはございません。 それから、秋津地区の史跡事業計画の進捗状況でございますけれども、現在、
條ウル神古墳については、平成28年度で一旦は範囲確認調査は終了し、現在、報告書を作成中です。この報告書の提出と地権者同意を得て、国史跡への指定の手続が始まります。史跡指定後、さらに範囲確定調査を実施し、整備事業へと至る予定であります。室宮山古墳については、地権者同意を得つつありますが、今後の進め方については、近日中に庁内で協議をする予定です。巨勢山古墳群は、この室宮山古墳群の整備事業後の整備となります。 また、どういう機関と調整しているのかという質問がございましたが、現在、
文化庁記念物課との間で協議を行っており、この事業を進めることについては同意を得ているところでございます。 それから、人権文化財の話がございました。これは、
水平社博物館所蔵の
草場権関係文書は御所市指定文化財となっております。
草場権関係文書は、この種の文書としては全国的には一番古いものであるというふうに認識しております。以上でございます。
○議長(小松久展) 秋元教育長。
◎教育長(秋元直樹) 松浦議員からは、この豊かな御所市の文化財を学校教育にどのように生かしていくのかという、そのような趣旨でご質問、お尋ねをいただいたかというふうに思います。 今、局長がるる説明をさせていただいたように、御所市においては非常に豊富な文化財が存在しているというふうに思っております。学校現場においては、これらの文化財をいわゆる教材として活用している。例えば室の宮山古墳であれば、秋津小学校区においては、実際に足を運んで見学をするといったことも可能であります。あるいは、古墳等々にかかわらず、祭り、あるいはその地域に残る伝説、そういったものも教材として活用することが進められているというふうに思っております。あるいは、実際に市役所において文化財課がその発掘等々を担当している発掘技師、これらの方をゲストティーチャーとして学校にお招きして、そして文化財の状況について学ぶというようなことも実際に行われているところであります。 ただ、これらを体系的にといいましょうか、トータルに学ぶ資料というのが十分そろっていないなというふうに思っております。そこで私は、文化財や歴史、あるいは文化、それから自然、人物、そういったもの、御所市の中にある豊かなそういうものを資料として収集して、副読本というものを作成したいなというふうに思っております。その副読本を活用していく。そのことによって、御所市の伝統であり、あるいは文化、自然といったものをトータルに学んでいく、そういう場を設けていきたいなというふうに考えているところでございます。以上でございます。
○議長(小松久展) 東川市長。 〔東川市長登壇〕
◎市長(東川裕) 文化財の保存、活用について市長の立場でのご質問がございました。 文化財というのは、保存と活用という2つのことをやっていかなければならないというふうに考えております。私の立場からは、活用という部分が大きな役目かなと思っております。申し上げられましたように、御所市には日本中に誇れるすばらしい文化財がたくさん点在いたしております。活用という意味で、一つはやはり情報を発信するという作業が必要かなと思っております。この辺はなかなか御所市も弱い部分でございます。さらにしっかりと発信はしていきたいと思います。 それと秋津地区の史跡整備に代表されますように、ハード面での整備も必要かとは思います。ただ、非常に広大でありますし、巨勢山古墳でありますと、700基という日本でも一番大きな古墳群を抱えておりますので、一度に整備するというのはなかなか厳しいかなと思っております。年次的に、そして国や県の力もかりながらしっかりと進めてまいりたいというふうに考えております。以上です。
○議長(小松久展) 11番、松浦正一君。
◆11番(松浦正一) 答弁ありがとうございました。再質問させていただきます。 1番目の質問に対しては、金剛山も入っていたし、宮山古墳、
條ウル神古墳、ヒビキ古墳、水泥北古墳等、いろいろ調査された順序について説明を受けました。完全に調査し保存されておるのは水泥南北古墳のみと今答弁いただきましたけれども、この
水泥南北古墳にしても、市で管理されているのか、それとも地元の所有者が管理されておるのか、その辺のところはどのような形で連携されておるのか、ちょっとお答えいただきたいと思います。
○議長(小松久展)
桑原教育委員会事務局長。
◎
教育委員会事務局長(桑原信治) 水泥の北古墳については、西尾邸の敷地内において所有者で管理されておりまして、そこから約200メートルの南へ行ったところに南古墳がございます。これも所有者のほうで今現在管理していただいているということでございます。
○議長(小松久展) 11番、松浦正一君。
◆11番(松浦正一) 所有者で管理されておりますか。これは御所市のものではないんですか、所有者のものなんですか、北も南も。
○議長(小松久展)
桑原教育委員会事務局長。
◎
教育委員会事務局長(桑原信治) 所有者のものでございます。史跡指定して、でも、そのものは敷地内という形で所有者のものとなっており、制限は受けます。
○議長(小松久展) 11番、松浦正一君。
◆11番(松浦正一) 勝手にさわれないということですね。はい、わかりました。 その次に、指定文化財、伝統的建物群というのがないとおっしゃっていました、御所市には。今回の議会において、伝統的建物に関するこれから指定すべきところがあるから、今回条例改正をしようということで提出されましたけれども、その伝統的建物群というのを今後指定しようとするようなところがあれば、どの辺なのか、教えられる範囲で教えていただきたい。
○議長(小松久展)
桑原教育委員会事務局長。
◎
教育委員会事務局長(桑原信治) 今現在、今議会に上げさせてもらっている建物群の中で、まず旧御所町ですね、東、西がございます。それと、今、一部、御所町より大きくない名柄というものも入ってくる可能性があるのかなと、今のところ建物群のほうでは考えております。
○議長(小松久展) 11番、松浦正一君。
◆11番(松浦正一) 名柄にしろ御所町にしろ、大体江戸時代の建物ですね。名柄は中井家か、中井家というのはこっちか。中村邸か。あれも一応江戸時代の建物ですか。
○議長(小松久展)
桑原教育委員会事務局長。
◎
教育委員会事務局長(桑原信治) 江戸時代の建物でございます。
○議長(小松久展) 11番、松浦正一君。
◆11番(松浦正一) ありがとうございます。 保存状況等について伺いましたけれども、ほとんどが埋め戻され、水田の下に隠れている状態でございますけれども、そこで出土されたものがありますね。調査、発掘されて出土されたもの、これの展示とか、それを常設の展示場とかつくって市民の皆さんに説明するというようなことはできないのかということと、歴史資料館や
文化財展示施設の開設についての計画はないのかということです。これを示していただきたい。要するに、市長の言われる5大事業のうち、施設の建てかえの計画の中にもこのような歴史資料館や文化財を展示する施設を組み込んでいるのかどうか、その辺のところをまとめてお答えいただきたいと思います。
○議長(小松久展) 東川市長。 〔東川市長登壇〕
◎市長(東川裕) 私が申し上げておりますいわゆる5大事業の中には、この事業というのは含まれておりません。ただ、議員ご指摘のように、それを保管するという、そして見ていただくという施設はいずれ必要になってくるという認識はいたしております。ただ、5大事業の中でのスケジュールの中には組み込んでいない。申しましたように、いろんな力をかりながら、大きな事業になりますので、慎重に進めるべきだというふうに感じております。
○議長(小松久展) 11番、松浦正一君。
◆11番(松浦正一) 文化財については本当に寂しい限りでございます。お隣の橿原市には歴史博物館、葛城市にも歴史博物館、そして五條市にも文化博物館、一応、奈良県内を見回してもこの歴史博物館なるものはないのは御所市だけではないかと思われます。新しく建てるということを計画しなくても、今ある施設を活用してでも常設展示ができないのか検討すべきであると思いますが、これについてはどうでしょうか。
○議長(小松久展) 東川市長。 〔東川市長登壇〕
◎市長(東川裕) 建物、いわゆる施設の新築につきましては、今話しになっておりました秋津遺跡の事業の中に計画としては入っております。ただ、非常に重要なといいますか、事業規模も大きいものになろうかというふうに思いますので、それは慎重に進めるべきだと思っております。 それと、常設展じゃなくて、市民の方に見ていただくということについては積極的に行うべきだというふうに考えておりますので、それは技術的に私もちょっと詳しくはございませんけれども、そのような機会を持てるようなことは検討させていただきたいというふうに思っております。
○議長(小松久展) 11番、松浦正一君。
◆11番(松浦正一) ありがとうございます。検討していただきたいと思います。 それと、埋め戻されたり、地下に埋めたまま放ってあるという施設や遺跡、この保存とか復元に対する計画はないのかということをお伺いしたい。特に
條ウル神古墳、また宮山古墳というのは県下随一の大きな古墳なんですけれども、完全に発掘もされていないし調査もされていないということを先ほど答弁されましたけれども、この宮山古墳というのは全国的にも有名な古墳でありますので、御所市としてそれを完全に解明し、そして市民に公表できるような施設、今のような状態ではなく、市民が簡単に上がれるような道を整備して、それを市民に十分に公開できるような状態にするということはできるのかできないのか、また計画はあるのかないのか。
條ウル神古墳についてはいつごろから用地買収に入って発掘をする予定なのか、その経緯がわかっておればお示し願いたい。
○議長(小松久展)
桑原教育委員会事務局長。
◎
教育委員会事務局長(桑原信治)
條ウル神古墳につきましては、その敷地がどこまであるのかという調査は現在も行っております。範囲ですね。それから、宮山古墳については、同等のどこまでという形の調査等は行ってはおりますが、特に條ウル神につきましては、まず出土物等の、先ほど言われた保管場所という形をどこにするのかというのは、なかなかちょっと問題かなと。掘って出てきたものをそのままということもできませんので、それをどういう形で保存していくのかということが重要になってくるのかなと思っております。以上です。
○議長(小松久展) 11番、松浦正一君。
◆11番(松浦正一) ありがとうございます。保存、また発掘についても難しい状況があるのは百もわかっておるんですけれども、聞いてしまいました。 それと、この間、奈良新聞を読んでおりましたら、タツミタカヒロさんという方がナラニスムというところに「
遺跡奈良モデル論議」と題した記事がありましたので、これをちょっと紹介したいと思います。 史実と観光を受け、どちらを優先さすべきかと題して、県内では、奈良市では平城宮跡や田原本の唐古・鍵遺跡が公園としてオープンし、遺跡の見える化が着々と進む。観光客からがっかり名所と揶揄されてきた纒向遺跡も先月、大建造物群の柱が立ち、当時がうっすらと思い描けるようになっています。なぜ柱だけなのかと、桜井市
纒向学研究センターの寺沢 薫所長いわく、資料がないものを空想でつくるべきではないと言っておられます。佐賀県の吉野ケ里遺跡では、復元建物が約100棟に及び、整備面で群を抜く柱跡以外の地上部分は、想像で建てられたのも多い。史実と観光を受け、どちらを優先するべきか、史跡活用に詳しい
広瀬和雄国立歴史民俗博物館名誉教授は、建物をつくるイメージが固定化され、学術の成果を重視する専門家には理解されない。復元案を映像や模型で示し、資料があるものは復元すべきだと進められております。現在、情報技術の発達で、仮想現実VR、拡張現実ARの駆使も有効だろうと言っておられます。観光に適し、学問上の論議にもなる。保存に役立つ文化財の宝庫だからこそ、こんな先駆け的な奈良モデルの論議が進むことを、ここ
初期ヤマト王権発祥の地から願ったと書かれておりました。 まさにこの奈良モデルを御所モデルと置きかえて読めるのではと私は考え、
初期ヤマト王権発祥の地は、古事記や日本書紀に数多く登場する古代葛城氏や巨勢氏の本拠地であり、神武天皇が国見をされた地でもあり、御所と考えるべきで、大いに
初期ヤマト王権発祥の地ということを主張すべきではないかと思いますが、担当課の意見を聞かせてください。復元案を映像や模型で示し、資料のあるものは復元すべきだと勧められていますが、担当課においてはVRやARを駆使され、市民に紹介するということはできないのかどうかお伺いいたします。
○議長(小松久展)
桑原教育委員会事務局長。
◎
教育委員会事務局長(桑原信治) 地面の中には、柱が立っていた跡だろうというものがわかるものが、その上というのは、正直、今言われたとおり、はっきりわからない。それでも、それを映像化することによって、観光という形のものに利用できたりというものができるというのはよくわかりますけれども、その辺が仮想という形になるかなとは思うんですけれども、それを実際やっている奈良モデルというのは、私、ちょっと見たことはあるんですけれども、それは担当課だけじゃなくて、市として、観光、いろんな人に見てもらうという面で、両方の面から考えていく必要があるのかなというふうに、私は担当部局としてそのように思っております。
○議長(小松久展) 11番、松浦正一君。
◆11番(松浦正一) 意味がわかっていますか、質問の意味。仮想現実とか拡張現実ということにして、映像化して市民に示すという形に持っていけないかどうかということ。その現物を見てもらうのもいい、その整備をするのに金もかかる。そのVTRか何かにつくって、この間、60周年記念のときに御所の駅の想像図をつくられたように、ああいうものをつくって御所市の文化財を市民に紹介するというようなこと、そのほか、学校の子供たちにもこういうことで御所市の昔はこういう状態であったということを一応映像にしてやれば、子供たちもわかりやすいんじゃないかと思うので、ちょっときょう紹介させていただいたんですけれども、予算もあることですし、市長は今聞いているから、予算もちょっと計上してもらって、それを一つでもつくっていただく。宮山古墳一つでもつくっていただいて、子供たちによくわかるように説明できる資料をつくってやっていただきたいと、このようにお願いしておきます。 その後、史実と観光とどちらを優先するかということになってくるんですけれども、史跡を観光に利用するという意味で少しお聞きしたいと思います。 御所市の史跡、文化財を見て観光を考えましたときに、御所市には駅が6つあるんですね、JRと近鉄含めてね。それで、御所駅、玉手、掖上、吉野口、葛、御所駅は2つあるんですけれども、これで6つあります。この各駅を利用して、観光客の集客力を高めるために、各駅に観光史跡案内の拠点駅としての整備をすべきだと思うんですけれども、これは難しいですか。
○議長(小松久展) 東川市長。 〔東川市長登壇〕
◎市長(東川裕) 今現在も一定の案内看板は、全ての駅ではございませんけれども、設置はいたしております。これはいわゆる葛城の道でありますとか、秋津島の道でありますとか、そういう道の中での一環として駅に展示しているような、今、状況かなというふうに思います。まさにことし、60周年の記念事業の中で、その道をテーマにしてウオーキングというのも企画いただいておりますので、そういうのも含めながら充実はさせていくべきだというふうには思っております。
○議長(小松久展) 11番、松浦正一君。
◆11番(松浦正一) ありがとうございます。 道を中心にということで、葛城の道のルートでは、御所駅にはある程度案内所も設置され、そして集会所、人々が集まって、ウオーキングするための集まる場所も、ライフの駐車場とか駅前広場で集まるような施設にもなっていると思うんですけれども、秋津洲ルートにおいては、これは掖上駅を拠点にルートを開発されて、掖上駅に対して案内所なり、人々が集まって歩く集合場所的なものを確保してやるということはできないのかという、その設置を望みたいと思います。 そして、葛地区のルートにおいては、この吉野口駅については、JR及び私鉄及び国道309号線と交わる交通結節点と言える地区でこれはあると思います。大きな集客能力を秘めている駅であり、駅前整備に国土交通省の交通結節点改善事業の恩恵的支援を受けられないのか、これは検討に値しないのかお答え願いたいと思います。
○議長(小松久展) 森川企画部長。
◎企画部長(森川剛) 今、松浦議員ご指摘の吉野口の駅につきましては、検討する価値がありますので、十分研究してまいりたいと考えております。
○議長(小松久展) 11番、松浦正一君。
◆11番(松浦正一) 検討する価値があるということは、理念を持っているということですね。御所市においても検討していただいて、国土交通省のほうに働きかけていただいて、葛地区の玄関口としての整備をしていただきたいと思います。 そこの吉野口駅前に史跡文化博物館をつくるという計画、文化施設中心地となるように変貌さすべきであると私は考えております。史跡専門の大学を誘致するということも考えていただいて、日本全国から人々が集まれる要素が備わっている駅だと思います。吉野口から発進すれば和歌山にも行ける、吉野にも行ける、大阪にも行ける、京都にも行ける、名古屋にも東京にも行ける連絡ルートになっておる。中心としてもらったらどこでも行けると、そこに、関空に続いている国道309号線が接続しているということですので、拠点駅としては本当にこれから先伸びる地域ではないかと思いますので、十分に考えていただきたいと思います。過疎化の御所市の対策の一環としても、こういう有効な施策だと考えておりますので、よろしくお願い申し上げておきます。 次に、市長におかれましては、NHKの大河ドラマにノミネートされている楠木正成公を題材とした話に御所市を売り込んで、名乗りを上げられると聞いておりましたが、どのようになっているのかお答えいただきたい。わかっていれば、答えられたらですよ。別に答えられなかったらいいですけれども。
○議長(小松久展) 東川市長。 〔東川市長登壇〕
◎市長(東川裕) 現在、楠木正成公を題材としたNHKの大河ドラマを誘致したいということで、実は河内長野市さんが中心となって今現在いろんな動きをされておられます。現在、二十数市町村がそれに加盟をして一緒に動きをしているというところです。御所市におきましても、楠木正成とは非常に深い縁がございますので、河内長野市長に対しまして、いろんな負担も今のところは要りませんし、一緒に会議体の中に入りたいというような要請はさせていただきました。現在、私自身なり市の担当者がその会議の中に出席したという段階では今のところございません。以上です。
○議長(小松久展) 11番、松浦正一君。
◆11番(松浦正一) ありがとうございます。御所市を売り込むチャンスですので、できるだけ成功するようにお願いしておきます。 御所市においても、ヤマト王権発祥の地にまつわる史実をもとにしたものがあったり、NHKに紹介しようと頑張っておられた方がおりました。南郷の福塚良作という先生でありますけれども、葛城地区南郷遺跡を中心に御所市一帯は、天皇の外郭として権勢を誇った葛城氏の宗主葛城襲津彦や、継体天皇を擁立した巨勢氏を題材にして、古代の御所市のロマンを小説にされていましたが、これはNHKに売り込みすることの完成を見ず、先日ご逝去されました。本当に残念でありました。 最後に、人権文化についてであります。 人権のふるさと御所市であります人権は御所市の誇りですと市長もよく言われております。先ほど局長のほうから、草場の資料が御所市の文化財として指定されていると聞きました。御所市の人権文化遺産、全国水平社宣言と関係資料を世界遺産登録に目指しましたが、これは残念な結果で、登録はされませんでした。しかし、水平社博物館が所蔵する水平社と衡平社の連帯の記録する資料などが、2016年5月に
ベトナム・フエで開催された第7回アジア・太平洋地域ユネスコ世界遺産委員会の総会で登録されることが決まりました。御所市の文化遺産が登録されるということは、水平社博物館にとっても快挙であり、御所市民にとっても快挙であったと思います。御所市は、水平社発祥の地であります。御所市にとっても快挙です。ユネスコを通じ、世界に水平社とともに御所市の名前が登録されました。 市長におかれましては、この登録されたことに対しての感想をお聞かせいただきたいと思います。感想を聞いて、以上で私の質問を終わります。
○議長(小松久展) 東川市長。 〔東川市長登壇〕
◎市長(東川裕) 水平社と衡平社のアジア文化遺産に登録されたというのは、お伺いはしております。これは、御所市としては、私はいいことではないかなという思いはいたしております。ただ、この動き自体は、どちらかといいますと水平社博物館とその財団が中心になってやっていることでございますので、どっちかといいますとそちらが中心のことだというふうに感じております。
○議長(小松久展) 関連質問はございませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(小松久展) 関連質問もないようですので、11番、松浦正一君の一般質問を終わります。 次に、4番、山田秀士君の発言を許します。4番、山田秀士君。 〔4番山田議員登壇〕
◆4番(山田秀士) 4番、山田秀士でございます。ただいま議長の発言許可をいただきましたので、さきに通告してあります点について質問を行わせていただきます。 その前に、私ごとではございますけれども、先日の御所市議会議員一般選挙におきまして、市民の皆様から温かいご支援を賜りまして、再び御所市議会の壇上へと押し上げていただきましたこと、心から感謝を申し上げますとともに、市民の皆様のご期待に沿えるよう、誠心誠意頑張ってまいる所存でございます。この議場での一般質問を通じて、東川市長を初め理事者の皆様方とここで議論させていただく内容が市政発展につながり、市民の皆様が夢と誇りを持って生き生きと暮らしていける一助となるような議論を行ってまいりたいと思いますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。また、先輩議員、同僚議員の皆様には今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。 それでは、質問に移らせていただきます。 まず1点目は、教育長の所信についてです。 現在、東川市長は、「教育のまち、御所市」というスローガンを掲げ、御所市を発展・活性化させていく一つの手段として教育分野に目を向け、取り組みを進めていこうとされています。その中において、秋元直樹教育長におかれましては4月にご就任をされました。市内の小学校で教鞭を振るわれ、御所市教育委員会学校教育課長も歴任され、その高潔な人格と手腕には私も大いに期待を寄せるところであります。 そこで、このたび教育長にご就任された暁に、この御所市の教育行政をどのような方向に向かって進めていこうと考えておられるのか、どのようなかじ取りをされるのかは、誰しもが関心を寄せることだと思いますので、所信についてまずはお聞かせをいただきたいと思います。 続いて、平成27年の学習指導要領の改正に伴い、本年平成30年4月より小学校教育課程において道徳が教科化されました。来年平成31年度には中学校においても教科化されることになっています。 道徳が教科化された背景には、今日の社会全体を見たときに、人と交わる力が低下していることが一つの要因として挙げられるのではないかと考えます。かつての日本社会においては、子供たちは遊びを通して、我慢する力、自分の思いを伝える力、ものをつくる力、考える力など、さまざまな生きる力を身につけてきました。しかし、現代社会においては、ひとり遊びを助長するゲーム、パソコン、携帯が与えられて、友達を誘う、声をかける、譲る、励ます、応援する、けんかし仲直りするといった人と交わる力が低下することにより、社会で生きていく上で、さまざまな場面において課題を解決する能力が低下している傾向が見受けられます。 そういった問題を受けて道徳が教科化されたわけですけれども、そこで、道徳が教科化されたことにより、指導内容にはどのような変化が生じるのか、また、市教育委員会としては現場のサポート体制をどのように構築していくのか、現状の取り組みについてお答えをいただきたいと思います。 次に2点目は、住宅宿泊事業法施行に伴う御所市の取り組みについてです。 先日6月15日に、住宅宿泊事業法、いわゆる民泊新法が施行されました。この法律は、急速に増加するいわゆる民泊について、安全面、衛生面の確保がなされていないこと、騒音やごみ出しなどによる近隣トラブルが社会問題となっていること、観光旅客の宿泊ニーズが多様化していることなどに対応するため、一定のルールを定め、健全な民泊サービスの普及を図るものとして新たに制定された法律です。 宿泊営業の実施に当たっては、原則、旅館業法に基づく許可が必要となりますが、住宅宿泊事業法第3条第1項の届け出をした者は、旅館業法第3条第1項の規定にかかわらず、住宅宿泊事業を営むことができます。住宅宿泊事業とは、旅館業法第3条の2第1項に規定する営業者以外の者が宿泊料を受けて届け出住宅に人を宿泊させる事業であって、人を宿泊させる日数が180日を超えないものとされています。このように、一定の要件を満たし所定の届け出を行うことで民泊営業が可能になります。 そこでお伺いしたいことは、この法整備を受けての本市としての対応、また、今後の民泊についての考え方についてお伺いをいたします。 壇上での質問は以上です。答弁は自席で受け、再質問も自席から行わせていただきます。よろしくお願いいたします。
○議長(小松久展) 秋元教育長。
◎教育長(秋元直樹) 山田議員より、教育長としての教育方針についてお尋ねをいただきましたので、お答えをさせていただきます。 御所市の学校教育は、学力、体力の向上を図るとともに、基本的な生活習慣の確立と規範意識の向上など、知徳体の調和のとれた人間性豊かな子供の育成を目指しています。とりわけ知徳体の調和のとれた人間性豊かな子供の育成は、学校教育だけではなく家庭との連携、協力が不可欠であり、家庭教育の充実を図っていかなければなりません。今述べた事柄は、教育の世界にあっては、不易と流行で言うならば不易、つまり変えてはならないものであり、最も大切にしていかなければならないものと考えています。 一方、御所市らしい教育の特色として、これまで「地域を愛し、『ふるさと御所』を誇りに思う子どもの育成」を教育のスローガンとして掲げてまいりました。この教育スローガンは、平成22年に策定したものでございます。当時、学校教育課長として策定の事務に携わり、原案を起草した者として、大変思い入れの深いスローガンであります。しかし、策定から8年が経過し、学校現場にスローガンとしては浸透したものの、社会科や総合的な学習の時間、キャリア教育などにおいて取り組みを進めているとはいえ、教育内容に十分反映されているかという問題もあると考えております。 そこで、御所市の歴史、文化、伝統、自然、人物などの資料を収集し、主として小学校高学年から中学生が学ぶことができる副読本を作成したいと考えています。この副読本をカリキュラム上に位置づけて、「地域を愛し、『ふるさと御所』を誇りに思う子どもの育成」という教育スローガンをより一層強化してまいります。 さらに、この教育スローガンをベースに、今後10年、20年にわたって持続可能な教育の考え方を提示したいと考えております。現在、一般教員、学校管理職、市教委担当者をメンバーとするワーキンググループにおいて、新しい御所市の学校教育の考え方を策定する作業を行っており、次年度には学校現場に示したいと考えております。考え方の基本は、市民力の育成、市民力を培うための社会参画力の育成であります。先ほどの副読本の活用に加え、新しい御所市の学校教育の考え方に沿ったカリキュラムを組み込んで、御所市に生きる子供たちのための教育を進めていく考えであります。 続いて、道徳の教科化についてお尋ねをいただきました。 議員ご指摘のとおり、これまでの道徳は特別の教科道徳となり、小学校では本年度から、中学校では次年度から全面実施となっています。今回の改正は、いじめの問題への対応の充実や、発達段階をより一層踏まえた体系的なものとする内容の改善、問題解決的な学習を取り入れるなどの指導方法の工夫を図るものであり、答えが1つではない道徳的な課題を一人一人の児童・生徒が自分自身の問題と捉え、向き合う、考える道徳、議論する道徳へと変換を図るものであります。 教育委員会においても、昨年度、御所市教育振興会道徳部会と共催で、特別の教科道徳の教科化の趣旨や具体的な指導方法、評価の方法等の検証を行うとともに、小学校において採択された教科書をもとに、年間指導計画の作成等の指示を行いました。また、今年度も、特別の教科道徳の指導方法や評価の方法について継続して検証を行う予定です。 今後も教育委員会として、各校が特別の教科道徳において、道徳的諸価値についての理解をもとに、自己を見詰め、物事を多面的、多角的に考え、自己の生き方について考えを深める学習を通して、道徳的な判断力、心情、実践意欲や態度を育めるよう指導、支援してまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(小松久展) 上中理事。
◎理事(上中健児) 山田議員からの住宅宿泊事業法施行に伴う本市の考え方と取り組みについてでございます。 住宅事業につきましては、奈良県への届け出が必要でございます。御所市において民泊事業を行う場合は、奈良県中和保健所が窓口となります。これにかかわって御所市の対応といたしましては、民泊事業に関する情報提供や問い合わせ窓口についての周知、案内を行ってまいります。また、本市にとって葛城高原ロッジ以外にも宿泊施設がふえる機会と捉え、市内の民泊事業者の情報を観光ホームページやフェイスブックに掲載するなどによりPRするとともに、市外や県外の観光客へのPRをしていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(小松久展) 4番、山田秀士君。
◆4番(山田秀士) ご答弁ありがとうございました。 それでは、1つずつ再質問させていただきたいなと思います。 まず、教育長の所信についてなんですけれども、先ほどおっしゃっていただきました「チトクタイ」という言葉があったと思うんですけれども、これはどんな漢字を当てはめたらいいのか、その言葉の説明をお願いしたいと思います。
○議長(小松久展) 秋元教育長。
◎教育長(秋元直樹) 「チトクタイ」に漢字を当てますと、「チ」は知識の知でございます。「トク」は道徳の徳でございます。「タイ」は体力の体ということで漢字を当てはめていただければと思います。以上でございます。
○議長(小松久展) 4番、山田秀士君。
◆4番(山田秀士) ありがとうございます。 それで、先ほど教育スローガンのお話がございました。平成22年度に策定をしていただいたということで、今から8年前になると思います。8年前といいましたら、当時、小学校6年生、大体12歳のお子さん、児童の方が二十になる年齢だというように思うんですけれども、その8年がたって、教育長が教育行政の現場に戻ってこられて、そのときに学校教育課長として教育スローガンを策定してまいた種というものが、教育行政の現場に戻ってこられてどのように今感じておられるのか、その率直な感想を聞かせていただきたいなと思います。
○議長(小松久展) 秋元教育長。
◎教育長(秋元直樹) この教育スローガン「地域を愛し、『ふるさと御所』を誇りに思う子どもの育成」ということが、今、私が教育長となって特に学校現場を見渡したときに、事業の内容、あるいは時間の使い方というところでは、当初策定したときよりも具体的にこのスローガンに沿ったものが授業として進められて、例えば総合的学習の時間で地域学習がより充実してくるとか、あるいは社会科の学習の時間で、先ほど文化財の話もありましたけれども、より一層地域の教材を活用していくと、そういったことにつながってきているかなというふうに思っております。 ただ、それが例えば社会科とか総合的学習の時間という個別のところに終わっているなという感想を持っております。ということから、それをトータルの総合的なものとしてやっぱり位置づけ直したいなということを今、現場に教育長として戻って現場を見たところでの感想ということになろうかなと思います。以上でございます。
○議長(小松久展) 4番、山田秀士君。
◆4番(山田秀士) ありがとうございます。 まいた種が実を結びつつあると、この途中の段階だというような認識かなというように思います。 それと、先ほど不易と流行というようなお話がございました。変わらないものといたしまして、学校教育だけでなく家庭教育の充実を図ることが不可欠だというようなお話もございました。この家庭教育につきましては、昨年の12月の議会の際に、当時の桝田教育長に対しまして私のほうからも、家庭教育の充実であったり考え方についての質問をさせていただいております。学校で過ごす時間だけが教育ではなくて、やはり家庭での時間というものも大切だというように私は考えておるんですけれども、そういったあたり、今お答えの中には、家庭教育の充実は必要だというようなお答えもいただきましたけれども、家庭での教育を充実させていくために、教育や指導を行う側と受ける側がともに学び合いながら成長していくことの重要性というものを考えておるんですけれども、この点につきまして、例えば親や保護者の方の学びという部分については、教育長はどのようにお考えになっておられるのかお聞かせいただきたいと思います。
○議長(小松久展) 秋元教育長。
◎教育長(秋元直樹) 今、議員おっしゃいましたように、私も、学校教育だけを頑張ることで全てが解決するというふうに全然思っておりません。やっぱり、近年、家庭の教育力が低下しているということも随分言われるようになってきております。それには、社会の変化の中で、そこで子育てをする親たちの抱えている問題もさまざまあろうかというふうに思っています。 そこで学校現場では、学校と保護者とその関係を、いろんな場を設けてその結びつきを強めることはしておりますが、それはそれとして、例えば親学、親としてどのように子供に接していくのかと、どういう考え方で教育のサポートをしていくのかと、そういった親学的なもの、例えば生涯学習の分野の中で親学講座とかそういったものに位置づけるとか、あるいは子育て講座とか、そういったようなところに位置づけて、保護者が学ぶ場というのを何かできないかなと、そのようなことも考えたいなというふうに思っております。以上でございます。
○議長(小松久展) 4番、山田秀士君。
◆4番(山田秀士) 今、親学というようなお答えがございました。私も12月の際にこういった言葉を使わせていただいたのかなというように思っておるんですけれども、すごく重要なことだなと思うんです。しかし、昨今、共働き家族がふえる中で、学ぶ時間が確保できないというようなそれぞれの事情もあろうかと思うんですけれども、学びたいという方も中にはいらっしゃると思います。そういった方々に学びの場を提供できる、情報を提供できる、そういった体制をとっていただきたいなというように思っております。子育てというものは親育ちともまた言われますので、この点についても推進していかれるようなお考えをお持ちであれば、秋元教育長の色をどんどん出していっていただいて、積極的な事業展開をしていっていただければなというように思っております。 そして、先ほどお答えの中に、松浦議員の質問の中にもあったかと思うんですけれども、文化財等を教材として副読本として活用していくというようなお話がございました。カリキュラム上に位置づけて、小学校高学年、そして中学生にこの副読本を使っていくというようなお話がございました。また、これを副読本として使う際に、その教材を使って教える側の先生もまたそれを学ぶ機会というのも必要かなというように思うんですけれども、そういったときに、地域団体であったりとか、それぞれの地域の中で物知りの先輩方、教えたろという意欲を持っておられる方々だったり地域の団体であったりとか、そういった方々の活用を考えていっていただければなと思うんですけれども、この副読本を使用される際に、そういった仕組みというものも同時に考えていっていただければなと思うんですけれども、そういったあたり、いかがでしょうか。
○議長(小松久展) 秋元教育長。
◎教育長(秋元直樹) 副読本というのはペーパーでまとめられたものですので、それを活用してこそ初めてその意味があると思います。活用する主体は子供たちであると同時に教員であるし、また、地域の方々にもその活用の一つとしていただければなというふうに思っておりますので、これはまだ具体的なものができていませんから、それができる段階、めどがついたところで、それぞれの校区の特色も見ながら、そこにかかわる地域の皆さん方とこの副読本の活用について考える場とか、そういったものも検討していきたいなというふうに思っております。以上でございます。
○議長(小松久展) 4番、山田秀士君。
◆4番(山田秀士) 今おっしゃったように、総合学習であったりとか、そういった授業の中で地域の方々が学校で教えていただくというような機会も平素からあろうかと思います。そういったものをそれぞれの地域の実情に合った形で、いい形を、仕組みをつくっていっていただきたいなと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 続きまして、道徳の教科化についての再質問なんですけれども、先ほど教育長の答えの中に、道徳というものは答えが1つではないというようなお答えがございました。これはまさに私も同感でございます。算数のように正解が1つの教科の類いのものではないのかなというように思っております。また、道徳観というのも、時代の変化とともに変わっていくものもあろうかというように思います。ですので、教える側、先生の側の道徳観というものを一方的に子供たちに押しつけになったりとかというのはすごく危険な部分が出てくるのかなというように思うんです。そういったあたりの、ならないような措置というのは、今現在どのような体制をとられているのかというのを教えていただきたいなと思います。
○議長(小松久展) 秋元教育長。
◎教育長(秋元直樹) 今、議員のご懸念といいましょうか、そういうご指摘をいただきましたが、まさにそこがこの特別な道徳の教科化というところなのかなと。つまり正解は1つではないと。したがって、教える側においても正解を1つに導くというような授業展開をしてはいけない。多様な子供たちの意見を出して、そして1時間の授業の中で、1つの答えに集約される場面もあるかもしれないけれども、多様な意見をそれぞれ、なるほどということで子供たちが認め合って受けとめれば、それが多数の答えということでの終わり方もたくさんあろうかと思います。 ですので、教員が、私はこう考える、だからあなたたちもこう考えなさいという、そのような授業展開は、特別の教科である道徳では成立しないというふうに思います。そのことを踏まえた授業というのが教員間の中で共有されているものだというふうに私は理解しております。以上でございます。
○議長(小松久展) 4番、山田秀士君。
◆4番(山田秀士) ありがとうございます。 あと、その教科化されたことで試験というものがあると思います。試験があって、試験があることで採点があって、採点があることで成績というものもあろうかと思います。この試験の方法や採点の基準というものは、それぞれの現場の先生方に委ねられている部分というものはあろうかなというように思うんですけれども、その先生方を教育委員会としてサポートするような体制というのは、先ほど研修というような答えもございましたけれども、どのようなサポート体制をとっておられるのかというのをちょっと改めてお聞かせいただきたいなと思います。
○議長(小松久展) 秋元教育長。
◎教育長(秋元直樹) 評価の方法についてお尋ねだったというふうに思います。評価というのは、一般的には、例えば算数であるとか国語であるとかそういった教科の場合は、知識がどの程度あるのかというところでペーパーテストをすると、そのことによって数値でわかる。何点取りましたということがわかるわけです。道徳の場合は、これはなぜ特別の教科というふうについているかというと、数字で評価はできないと。なぜならば、多様な価値について子供たちが議論し合って、正解が1つでないわけですから、これをペーパーテストで何点取ったかというような、そういう評価方法は全くなじまないということですので、そういう評価方法はとらないと。そうすると、どうやってその道徳における授業の中での子供たちの姿を評価するのかとなった場合に、1時間単位で個別に評価というのも、これもなかなか難しいということ。ですので、大きなくくりの中で、子供たちの成長の跡というのを教員がしっかり把握していく。例えば発言であるとか、あるいは記入したものであるとか、そういったものをやっぱり評価資料として収集して、そしてその成長の過程をちゃんと見ていくと。そういうことを通して、例えばこの子の道徳的な関心というものは高まっていったのかとか、あるいは課題解決のためにどういう力がついてきたのかと、そういった観点から評価をしていくということが必要なのかと。具体的に、では子供たちが、1学期が終わりますと通知表というものを持って帰ると思います。1学期、2学期、3学期というふうにありますけれども、この道徳については、最後の3学期に1年間を通しての子供の成長記録という形で通知表にあらわすということであってもいいし、1学期、2学期、3学期という学期を区切って、その学期ごとの成長の跡というものを記述していくというやり方でもいいと。それは学校に判断を任せるというのが、まず評価のあり方でございます。 それから、評価方法については非常に難しいところがあります。今、私は記述式というふうに申し上げましたけれども、じゃ、どのように見取っていくのかというところ、これにはやっぱり評価基準、評価の観点というのが非常に大事になってきますので、そこのところが、教員がきちっとそういうものを持っていないと、子供たちの真の姿というものを見落としてしまうだろう。その辺については、学校内での検証ももちろん大事ですが、教育委員会としても、先ほど言いましたように研修の場も必要ですし、それから、小学校は先行してやっていますので、その都度、やはり学校の抱える悩み、そういったものをきちっと教育委員会としても把握しながら支援をしていくと、そういうようなことを考えていきたいというふうに思っております。以上でございます。
○議長(小松久展) 教育長、質問については、あなたは時間をとり過ぎ。あなたの演説を聞いているんじゃないから。だから正しいことは1つではないという方向性、方針はかまへんねん。演説なんか聞いているのと違いますから、簡単明瞭が一番基本的なものですから。4番、山田秀士君。
◆4番(山田秀士) ありがとうございます。 今、教育長がおっしゃっていただきましたが、採点、評価の方法とかというのも、まだこの4月から始まったばかりで、現場の先生方もやはり戸惑いというものもあろうかと思います。そういった部分に悩みとかもあろうかと思うので、研修を行っていただいているということなんですけれども、そのメンタル部分のケアというのも教育委員会として気を遣っていっていただいて、また研修も、実践的な実情に合ったような研修とかも引き続き行っていっていただきたいなと思いますので、よろしくお願いをしておきます。 今、家庭教育のことであったりとか道徳のことであったりとか、子供たちが安心して学べる環境をつくりたいという意味で幾つかご質問させていただきました。通告から少しそれるんですけれども、先日の地震による被害の中に、通学途中の子供さんがブロック塀の下敷きになるというような痛ましい事件が発生いたしました。子供たちが安心して学べる環境づくりということで、そういった事態を受けて本市としては、同じような事件が起こらないようにどのように対応していくのか、少し通告からそれるんですけれども、その点についてだけお聞かせいただきたいなと思います。
○議長(小松久展)
桑原教育委員会事務局長。
◎
教育委員会事務局長(桑原信治) 月曜日でしたか、地震によりブロック塀が倒れて子供が犠牲になるという事件がございました。それを受けまして早速、各学校、まずブロック塀があるかどうかの確認を行っております。次に、その高さの問題があるかなとは思います。ブロック塀でも低いものと高いものの安全性というのは変わってきますので、その点検。それと通学路の問題でございます。あの日、若干、御所小学校区かな、古い建物の外壁の一部が剥がれて通学路に落ちるという件がございましたので、すぐその部分につきましては、まず学校のほうで、その翌日ですか、通学路としては利用しないという形で進めております。それと、全通学路に対して、そういう危険な場所がないか、今まで池とか川とかそういうものが中心、また車の交通量等を見ておりましたが、建物についても再度、もう一回検証するという形で各学校に話はさせていただきました。
○議長(小松久展) 山田議員は、関連性のあるものやからいう質問をされているんやから、これはもう関連あるものと認識するんですよ。学校の通学路等々においても、それは大阪のことを指して言われているんですよ。学校教育課と例えば生活安全課、これはもうそれなりの資料は調査した上でということはあるんですね。子供を守るというのは、どの観点で、そして教育委員会でいくんかいな、それで生活安全課も一緒に取り組んでいるのかということなんですよ、聞かれているのは。教育委員会1個だけの問題でもないでしょう。関連で言われた以上は、それなりの対応はとっているんやろね。俺に手を挙げてもしゃあないがな。4番、山田秀士君。
◆4番(山田秀士) 今、私、述べさせていただいたのは、けさの新聞にも、国や県教育委員会のほうから、学校の敷地内のブロック塀、今、局長がおっしゃったように、点検をするようにというような通達が多分市町村にもおりてきているのかなというように思います。そういった中で、先ほど通学路のお話もいただきました。県教委や国から言われているのは学校敷地内だけかもしれないんですけれども、今回こういった痛ましい事件が起きたのは通学路だということで、市内の小学校、中学校、特に小さいお子さんが通う小学校の通学路の中に、公共の例えば建物であったりとか、そういうブロック塀のものが危険な場所がないのかというような、事故が起きてからやったら遅いと思いますので、事故が起きる前に点検をしていただいて、ちょっと危なっかしいところは未然に防ぐ意味でも修繕を加えていただきたいなと思いますので、その点、強く要望をしておきます。教育の分野については以上とさせていただきます。 続きまして、住宅宿泊事業法のところで幾つかご質問をさせていただきたいと思います。 ちょっと確認の意味も込めてもう一度お聞かせをいただきたいんですけれども、この法が施行されたことによって、市町村で取り扱う事務というものは、先ほど県のほうで取りまとめを行うというようなお話もございましたけれども、市町村のほうで取り扱う事務というものはないというふうに認識をさせてもらったらよろしいでしょうか。
○議長(小松久展) 上中理事。
◎理事(上中健児) 少し説明不足だったかもしれませんけれども、この住宅宿泊事業法につきましては、奈良県の条例で施行されております。その関係で奈良県が窓口となっておりますが、県のほうから各市町村のほうにご依頼が来ております。それにつきましては、先ほど少し触れましたが、住民への情報提供窓口の周知、案内及び住民から寄せられた問い合わせを報告すること、そして、定期的に更新される登録情報を確認することというのが、協力という意味で市町村のほうにご依頼がございました。以上です。
○議長(小松久展) 4番、山田秀士君。
◆4番(山田秀士) ありがとうございます。 そうであれば、本市の場合におきましては、情報提供窓口であったりとか、県への報告であったりとか、どこの部署が窓口となってこの業務を行われるということですか。
○議長(小松久展) 上中理事。
◎理事(上中健児) 窓口につきましては、幅広くいろんなことにかかわるんですけれども、一時的には商工観光課が御所市の場合は窓口になろうかと思います。先ほど言いましたように、県の条例といいましても、やはり市民にとっては、まず市町村のほうで対応ができたらということもございますので、そういう意味からしますと、まず事前準備的ないろんな手続がございます。その辺につきましては、やはり市の窓口のほうで掌握をしてきちんと説明するような体制づくりというのが大切かと。先ほどもちょっと言いましたが、御所市には葛城高原ロッジ以外に宿泊施設がございませんので、本当にチャンスと捉え、御所市にそういう宿泊施設が少しでもふえるということを推進してまいりたいと思っております。
○議長(小松久展) 4番、山田秀士君。
◆4番(山田秀士) ありがとうございます。 今おっしゃっていただいたように、市民の方が一番最初に相談をしやすい場所といいましたらやはり市役所だと思います。担当は中和保健所であったりとか奈良県であったりとかということだと思うんですけれども、一番気軽に相談できる場所が市役所だというように思います。そういった意味も込めまして、特に担当の窓口におかれましては、市民の方が何もわからない状態でご相談に来られたときに丁寧なご対応をしていただきたいなというように思います。 それと、先ほどホームページ等で周知をしていくというようなお話もございました。今現在、御所市の観光ホームページを見てきましたら、項目のところに、散策するという項目、食べるという項目というのはあるんですけれども、あと御所の四季という項目があったんですけれども、泊まるという項目がないんですね。それは、先ほど上中理事がおっしゃったように、高原ロッジしかないというような、現状でそういうふうになっているのかなというように思うんですけれども、例えば葛城の道であったり巨勢の道、秋津洲の道、あと掖上の道とかさまざまあろうかと思うんですけれども、御所市を十分に満喫していただくためにも、やはりこういった宿泊してもらう情報の提供というのは、市町村としてはこれは行うべきかなというように思っておりますので、PRしていくとおっしゃっていただいたんですけれども、この観光ホームページの中に、その泊まるというような項目をぜひつくっていただいて、どことどこが泊まれますよというような施設情報の提供をしていっていただきたいなというように思います。第2、第3と続くような、民泊がふえる、こういったことは喜ばしいことだと思いますので、潜在的に民家活用を考えておられる方の背中を押せるようなサポート体制というのをしっかりとつくっていっていただきたいなというように思います。 また、こういった分野は御所市の観光にも大きく寄与するものであろうかなというように思いますので、市としても取り組んでいく意義が大いにあろうかなというように思いますので、鋭意努力をしていただいて、頑張っていただきたいなという旨を申し添えまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(小松久展) 関連質問はございませんか。 1番、齋藤 聡君。
◆1番(齋藤聡) 1番、齋藤 聡でございます。ただいま教育長より所信をお伺いいたしまして、それと、御所市の子供たちを取り巻く環境の変化に関して質問させていただきたいと思います。 本年4月13日、奈良県教育委員会が県立高等学校適正化推進方針を出しました。その中で、高等学校教育の質向上ということで、社会とつながる実学教育の推進、そして、地域とつながる教育の推進という2つの方向性を示しております。 まず、社会とつながる実学教育の推進についてですが、こちらは簡単に言えば、普通科を減らし専門学科をふやすという方向性と捉えられます。これによって御所市の子供たちの中学校段階での進路選択がさらに重要になってくると考えますが、普通科は進学、専門学科は就職という硬直化した進路選択を脱して、専門学科、そして普通科と専門学科の複合である総合学科において、生徒みずからが関心のある分野を見つけ出していく、そのための進路指導並びにキャリア教育について、御所市の中学校での取り組みの現状と今後の方針についてご質問いたします。 2つ目は、地域とつながる教育の推進という方向性についてです。現在奈良県は、(仮称)奈良県立大学附属高等学校において、地域づくりに関する学科を設置、地域づくりに貢献できるすぐれた人材を育成するとされています。ところで、御所市教育委員会の教育スローガン、先ほどもお伺いいたしましたが、「地域を愛し、『ふるさと御所』を誇りに思う子どもの育成」です。そこで、この現在御所市が置かれた現状や今後予想される変化などを踏まえ、御所市の、そして地域の持続的な発展を支える人材の育成とはどのような教育を進めることであるのか、この2点につきまして教育長からご答弁いただきたいと思います。
○議長(小松久展) 秋元教育長。
◎教育長(秋元直樹) 齋藤議員からお尋ねをいただきました。 まず、1点目の社会につながる実学教育の視点から本市のキャリア教育の状況についてお尋ねをいただいたかというふうに思います。本市の中学校では、総合的な学習の時間を活用し、キャリア教育を行っています。例えば2年生では、働くとはをテーマに、社会にあるさまざまな職業を調べたり職業体験を行ったりして、働くことの意味を実感し、将来の進路について考える学習を行っています。教育委員会としては、この2年生の学習につなげるため、平成28年度から、市内の中学校1年生を一堂に会して中学校キャリア教育フォーラムを開催しています。これを機会に、生徒たちに将来の夢を実現する意欲を育むとともに、夢に向かって努力する大切さを実感させたいと考えております。一方、平成28年度から、御所市PTA連絡協議会が主催をされ、進路を考える中学生及び保護者の方々がさまざまな高校の特色を知るためのイベント、高校フェスを開催していただいております。今後も、関係機関と連携を図りながら、本市の児童・生徒の切り開く力の育成を目指し、取り組みを進めてまいりたいと考えております。 次に、地域につながる教育の推進についてお答えいたします。議員のご指摘のとおり、御所市の、そして地域の持続的な発展を支える人材を育成するためには、児童・生徒に、先ほど申しました市民力を培うための社会参画力を育成する必要があると考えております。そのためには、これも先ほど申し上げた副読本の活用に加え、新しい御所市の学校教育の考え方に沿ったカリキュラムを組み込んだ、御所市に生きる子供たちのための教育を進めていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(小松久展) 1番、齋藤 聡君。
◆1番(齋藤聡) ありがとうございます。 まず、社会とつながる実学教育の推進について、さらに質問させていただきたいと思います。今、中学校キャリア教育フォーラム、そして御所市PTA連絡協議会による高校フェス、この2点をお伺いさせていただきましたが、さらにこの実学教育を進めていく上で、奈良県のほうは、奈良県の伝統産業を守り育てていくような子供たちを育てていきたいと、そのような方針が示されていたかと思いますが、御所市においては、そういった点においてはどのようにお考えでしょうか。
○議長(小松久展) 秋元教育長。
◎教育長(秋元直樹) 高校の再編ということで、高校のほうから新たに再編とともにその教育内容というものが示されている段階かというふうに思います。当然、そこで言いますと、中学校現場においては、それを見ながら進めていくということにもなりかねないかなというふうに思っています。したがって、ご指摘の伝統産業にかかわる分野については、これをテーマにして、中学校で例えばキャリア教育に位置づけるとかというところまでは至っていないかなと思っていますので、その辺は、今後、学校現場ともよく相談しながら具体的に進めていけるようにしたいというふうに思います。以上でございます。
○議長(小松久展) 1番、齋藤 聡君。
◆1番(齋藤聡) ありがとうございます。 今、伝統産業についてはこれからであるというようなお話でありましたが、今回、奈良県から示されました奈良県の推進方針の中で示されました、社会とつながる実学教育の推進、そして、地域とつながる教育の推進という2つの方向性に関しましては、私も委員として参加いたしました、平成26年10月から27年10月にかけての御所市学校規模適正化推進会議において、専ら御所市PTA連絡協議会選出委員、すなわち保護者から示された視点と大きく重なっておるように思います。その際、社会で生きる力をつける取り組み、地域に根差した教育という文言で提言書に盛り込まれたと記憶しておりますが、それから3年弱が経過しております。後発の奈良県が質向上の方向性で示している中で、御所市としてはもう少し具体的な取り組みというのはないでしょうか。
○議長(小松久展) 秋元教育長。
◎教育長(秋元直樹) 今ご指摘いただいている部分については、十分に現在進められているというふうには思っておりません。したがって、これも先ほど私が申し上げたように、これからの御所市の教育の考え方というものを打ち出していきたいというふうに思っていますので、その中で、今、議員ご指摘のような考え方をいかに反映させられるかというところも十分検討しながら進めてまいりたいというふうに思います。
○議長(小松久展) 1番、齋藤 聡君。
◆1番(齋藤聡) ありがとうございます。 先ほど教育長の山田議員に対する答弁の中で、現在、御所市のいわゆる教育ビジョン、市民力の育成と社会参画力の育成、こちらを形づくっていくために、教職員によるワーキンググループを結成しているというようなお話がございました。先ほども申しましたように、御所市PTA連絡協議会を初め保護者のほうも、子供たちの育成のためにさまざま努力し、さまざまな議論を行ってきたところでございます。この際、このワーキンググループ、教職員だけでなしに保護者、市民を巻き込んだ形で進めていただくことを希望いたしまして、私の質問とさせていただきます。以上です。
○議長(小松久展) 関連質問はございませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(小松久展) 関連質問もないようでございますので、4番、山田秀士君の一般質問を終わります。 次に、10番、杉本延博君の発言を許します。10番、杉本延博君。 〔10番杉本議員登壇〕